初めての肛門科 -その1-
「痔瘻です」先生はあっさりと病名を告知された。よくある肛門系疾患なので、あっさりも深刻もないのだろうが。
妻に相談して、病院も目星を付けて、あとは病院の門をくぐるだけとなったある日。意を決して、肛門科の門を叩いた。仰々しく書いているが、お尻の穴を診察してもらうのには抵抗感がある。かなりの抵抗感。
私が今までに掛かったことのことのある科。
小児科・内科・外科・整形外科・脳神経外科・眼科・耳鼻科・皮膚科。
これに肛門科が加わったわけだ。初めて肛門科の門をくぐる。
初診なのでまずは病院受付に伺う。ロビーを見回すと20人ほどの患者さん。時間はAM10:30。月曜日なので混んでいるのか?初めてなので判断が付かない。
「初めての受診なんですが…」
「それではこちらに記入して下さい」
初診の病院のいつものパターンと問診票を渡される。ただ少し違っていたところがあった…。
病院の心遣い(その1)
受付で「どうされました?」と、どこの病院でもありがちな質問をされなかった。この質問が来ると「肛門の周りにおできが出来た」と言わされることになる。肛門科初心者の私には、その一言を発するのは非常にハードルが高い。肛門科に来る患者は、誰しも肛門に問題があるからなのだけど…。ハードルを低くしてもらえると、症状の軽いうちに気軽に受診できる。
早期治療は患者の負担も少ないので、コチラとしてもありがたい。国としても医療費の削減になるのでは?と大きなことを考えながら問診票を書いていた。