ぼくの痔瘻が治るまで

痔瘻(痔ろう)の発症から手術入院そして完治まで。

入院2日目・手術当日(手術実施)

私の入院する病院は手術日が決まっている。火曜と木曜の週2回。私が手術を受ける今回は5人の同志がいる。入院時の来院時刻も同じ、部屋案内の際にラウンジで待つ間一言言葉を交わす。小さい病院なので廊下で会う、レントゲン撮影はみな一緒にといった具合。
 
男性3名女性2名、男性は私と同年代くらい(40代)女性は60代の年齢層。
 
13:00より手術開始なのだが私は5番手。順調に行けば15:00頃の予定。廊下のあちこちから「お迎えですよ」という声が聞こえ手術室へと向かう。
 

手術室へ

15:09 手術室へ徒歩で向かう。病棟のある2階から手術室のある3階へ移動。連れ添ってくれた看護師さんは若い女性の方。チャキチャキの江戸っ子な感じでこちらも頼もしくなる。
 
前の方の戻りを入り口前で待つ。ストレッチャーで運ばれてくるが意識はしっかりしている模様。腰椎麻酔麻酔なので当たり前だが。
 

入室

看護師さんに付き添われいよいよ手術室の中へ。手術台に乗り腕に血圧計、指にパルスメーターを付ける。
 
事前に手術時の流れをDVDで見たが、すっかり忘れてしまっている。看護師さんの指示通り体を動かす。
 
リクエストをすればお好みの音楽を流してくれるのだが、すっかり忘れてしまっていた。
f:id:knsn103:20140905071739j:plain
 

腰椎麻酔開始

まずは腰椎麻酔である。シムス体型になるが、いつも以上に丸まらなければならない。抱えた膝と頭をお腹にくっつける感じ。
 
先生より「冷たい消毒を2回しますよ。広く消毒します。まず一回目。」と説明を受けながらなので安心である。背中からの腰椎麻酔、お尻の開放手術は目に見えない部分で意識のある部分麻酔だと不安が更に増すと思う。
 
消毒と脊椎の場所を確認した後、腰椎麻酔の針を刺す。通常の注射針より細いので痛みは少ないとのこと。脊椎の中に針が入ると鈍い痛み。25年前に血小板減少症で髄液採取した時の痛みを思い出す。鈍痛という言葉がピッタリだ。
 
このあたりから私のパルスメーターが少し早くなると同時に汗もかいてきた。高熱と痛みには弱いのである。足が痺れてくる感覚と鈍くなる感覚が徐々に出てくる。先生や看護師さんが術部のあたりを触っている。
触られてる感覚はあるが鈍い感じ。自分の体の一部ではないような感覚になる。患部広げるようにお尻の肉をテープで左右に寄せ固定。
先生の触診が行われているのかも麻酔の影響で定かではない感覚。
 

手術開始

「レーザーメスでじっくり弱火で焼いていきます」とリラックスをさせてくれることを言ってはくれたが、私はこの段階で汗をダラダラかいている程の緊張。大したリアクションもできない。皮膚と肉が焦げる僅かな音が聞こえるだけで痛みは感じなかった。
 
「はい!無事終了です!」手術時間は15分とのこと。身動きの取れない私をストレッチャーに移し替えてる間、先生は手術結果報告書を作成。私の移動が完了した後、報告書の説明をしてくれた。瘻管は一本だけの単純痔瘻。瘻管もくり抜き、肉の部分も切除したとのこと。
 
手術での痛みは腰椎麻酔が1番の難所です。とはいえ鈍痛なので痛みに弱い私でも我慢できるレベルです。尋常でない汗をかいたのは過度な緊張が原因である。
 

病室へ戻る

15:40 病室へ戻る。点滴を天釣りのフックにセットする。
大塚生食注100ml✖️1本 フルマリン静注用1g✖︎1を抗生物質として投与。生理食塩水は継続。
 
16:30 足の感覚が戻り始めるも指までは動かせない状態。頭を上げることなく安静にしていなければならず結構な苦行である。
腰椎麻酔の副作用として、頭痛があるのだがその防止である。担当看護師さんより今後の傷の処置の説明を受ける。
 
明朝一番に先生の回診があるがそれ以降のカーぜ交換は自分で行うとのこと。もう少し甘えていたいが…。
カーぜ交換の際に軟膏をつける。出血や浸出液がヒドイとパンツに浸みることがある。それを防止するためにナプキンを付けるとのこと。
 
看護師さんが隣にいた妻に「私の妻」か確認した上で、生理用ナプキンを用意して欲しいと伝えた。大きさ、形状、厚さ等々。女性同士なので話もスムースである。
 
 
17:45 先生の回診。傷の状態は綺麗とのこと。
 
18:15 に飲水。無事に飲めるので胃腸の動きは戻った模様だ。ボルタレン2錠、ムコスタ1錠を服用。ソルダム3A 500ml✖️2本を継続して投与。
 
 
21:30 トイレへ向かう。麻酔が切れたかどうかのテストも兼ねるため、ナースコールで看護師さんを呼び歩いていく。無事に立て歩いていけるようだ。尿瓶をトイレにも用意され、量と時間をメモして欲しいとのこと。
 
初トイレの後は手術疲れなのか、すぐに眠ってしまった。